2025/09/11 15:46
#NMNの散歩道(30)
―富士に想う―
富士山が見える町に引っ越してきたのは、ちょうど春の終わりだった。空気はまだ少し冷たくて、朝になると窓の外にうっすらと霧がかかっていた。NMNを飲み始めてから、なんだか体が軽くなったような気がして、毎朝の散歩が習慣になった。
ある日、ふとした気まぐれで、富士山のふもとにある浅間神社まで歩いてみることにした。道すがら、地元の人が話してくれた伝説が頭の中でふくらんでいく。
「富士山はね、昔、かぐや姫が月に帰るときに涙を流した場所なんだよ。その涙が山になったっていう話もあるの。」
その話を聞いたとき、胸の奥がじんわりと温かくなった。誰かが去ったあとに残るものが、こんなにも美しい形になるなんて。NMNのせいか、記憶が鮮明になって、昔読んだ絵本のページまで思い出せた。
神社に着くと、風がざわりと吹いて、木々がささやくように揺れた。富士山は雲の隙間から顔をのぞかせていて、まるでこちらを見ているようだった。
「あなたの中にも、何かが眠っているのかもしれないね。」
そんな声が聞こえた気がした。NMNを飲んでから、心の中の静けさが増した。過去の痛みも、未来の不安も、富士山のようにただそこにあるだけで、責めることも慰めることもなく、ただ見守ってくれているようだった。
帰り道、夕焼けが富士の輪郭を金色に染めていた。その美しさに、涙がひとしずくだけこぼれた。かぐや姫のように、私も何かを置いていくのかもしれない。だけどそれは、きっと誰かの心に山となって残る。
明日は、「揺れる海の向こう」
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